いまさら聞けないGとは
Gとは
ジェットコースターや戦闘機で「G(ジー)がかかる」と聞いたことがないでしょうか。
Gとは重力加速度を表す単位のことです。
地球上に存在するものは、地球の中心に向かって引っ張られています。これは重力ですが、静止している状態だと1Gがかかっている状態です。
落下しているとGは減り、重力加速度と同じ加速度で地球に向かって落下すると0Gつまり無重力になります。
つまり地上にいる状態は地球に引っ張られているのですが、それに抵抗して静止している状態が1Gの重力を受けているというわけです。
そのため、上に向かってジャンプする場合、1G以上になります。
なおジェットコースターの場合、一瞬ですが3Gから5GくらいのGがかかることがあります。戦闘機だと同じくらいのGが長時間かかるため、初めて経験するパイロットは気を失ってしまうそうです。
それを水平方向に展開したのが前後Gや横Gになります。前後方向や横方向へ押し出される力を重力に換算したものと言っていいでしょう。
Gを意識することで安全・快適なドライブができる
Gは運転をする上で気をつけたい要素です。人を乗せて運転する場合、前後左右の加速度を0.3G以下に抑えるとよいと言われています。
例えばブレーキをかける際、初期段階から強いブレーキをかけると急激に減速するので不快なGがかかります。
しかし、徐々に踏み込んでいき一定の減速率を保ったブレーキングだとブレーキのかけ始めが同乗者にもわかるので体が反応しブレーキに対する体勢も取れるので不快には感じません。
また、カーブを曲がる際、減速しながらハンドルを切ると前後にあわせて横にもGが不規則に発生します。同乗者は予測できないGによって不快を感じます。
コーナーリング前に一定の減速率で減速し、一定の速度で旋回を行うとGが一定になるので同乗者は不快を感じにくくなります。
Gを意識した運転ができると、安全で快適なドライブができるというのはこれらが理由です。
バスの運転手は、荷崩れや車内転倒事故を防止するために漫画で見られる「コップの水をこぼさないように運転する」といった訓練をするそうです。
例えば発進時や停車時にどのくらいの”G”がかかっているのか知ることは自分の運転を見直すきっかけにもつながりますね。
測定方法はゴルフボールやピンポン玉を使った「G-bowl」やスマホのアプリがありますし、高性能車だとGセンサーがあらかじめ搭載されている車種もあります。
同乗者酔いやすかったり、運転が荒いと指摘されたりすることが多い場合は、測定してみるといいでしょう。
自分の運転の雑さを自覚して、改善に活かしてください。