正しいハンドルの回し方
走行中は万が一の場合でも、諦めずに操作することが大切になります。
自動車教習所ではゆっくり正確に回す操作方法を教えられますが、実際の運転ではとっさの操作や素早く正確な操作が必要な場面もありハンドル操作は極めて重要です。
より安全で操作しやすいハンドル操作について解説します。
両手を使ってハンドルを回す
運転に慣れてくるとハンドルの上端を片手だけを置いて、運転される方を見かけます。
しかし、カーブ走行時の遠心力による体の揺れや路面の凹凸、段差など、走行中に突然、車体が不安定になる要因はいくつもあります。
そのような状況で立て直すにはプロのドライバーでも難しいことです。正確なハンドル操作を行うには、両手を使うようにしましょう。
ハンドルは押すようにして回す
右に曲がる場合、両手でハンドルを回すのではなく、左手を使って、ハンドルを上に押すように意識すると、ハンドル操作が安定します。
右手でハンドルを引く場合、力が強いとシートから背中が浮いてしまうため、操作が安定しません。
回し始めはじわっと
ハンドルは急に切らず、ゆっくり回し始め、車の曲がり具合を見ながら操舵角を調整します。
大きくハンドルを切る場合
交差点の右左折、Uターンやつづら折りの道など、左右の手を持ち替えてハンドルを大きく回さなくてはなりません。
ハンドルの切る際の持ち方としていくつかの方法があり、それぞれのメリットとデメリットについて紹介します。
一般的なクロスハンドル
自動車教習所で教わる操作方法です。右折の場合、9時15分の位置でハンドルを握ったままハンドルを右へ始め、左手が12時を過ぎたら、右手を9時の位置に持ち替えます。
メリットとして短時間でたくさん回せますが、わずかな時間片手になるタイミングがあり咄嗟の対応がしにくいデメリットがあります。
レースでよく使われる送りハンドル
ハンドルを切り、足りない分をさらに切り足すという方法です。操舵角が足りなければ、右手の力を抜いてハンドルを滑らせながら、左手のすぐ右側を掴み押すようにすると、腕を交差させることなくハンドル操作ができます。
ハンドルから手を離さないため安全な操作方法といえますが、クロスハンドルと比べてハンドルを回すのに時間がかかるのがデメリットです。
やってはいけない内かけハンドル
ハンドルに内側から手をかけて回していく内かけハンドル。
簡単に大きくハンドルが切れるメリットがありますが、ハンドルが操作しづらいだけではなく、キックバック(ハンドルの跳ね返り)が起きた場合、咄嗟にハンドルから手を離すことができずケガをする恐れがあります。